2015年1月21日

NHKラジオ「関西ラジオワイド」の取材を受けました

 1月21日(水)、NHKラジオ「関西ラジオワイド」(NHKラジオ第一放送 毎週月〜金 夕方4:05〜)の取材を受けました。色覚検査が廃止されて11年、社会的な背景や、就職・進学にあたっての当事者が抱える悩みや問題点、補正レンズの原理や有効性などについて、当NPOの高橋理事長がインタビューに答えました。取材では、実際の補正レンズや逆特性レンズなどを手にとって色覚体験をしていただき、さまざまな話題が取り上げられました。

この模様は、1月29日(木)の同番組の中で放送されました。以下、番組公式Twitterアカウント「関西ラジオワイド @nhk_kansairadio」による番組内容Tweetです。

▼各局リポート。人の「視力」に差があるのと同じく、色を認識する感覚「色覚」にも人によって差がある事はあまり意識されていません。そんな「色の見え方」をテーマに、大阪放送局の原大策アナウンサーがお伝えします。

燃えるような赤、キレイな紅葉を見たらきっと感動しますね。しかし、この赤が赤に見えない人がいる?

大きく違う色の見え方をしている、色を捉える感覚、色覚の異常を「色覚異常」といいます。

「色覚異常」の方がどんな色の見え方をしているのか、体験できる眼鏡を持ってきてくれました!石倉さんが体験してみます(*▽‐▽*)

眼鏡をかけると緑色一色の世界が広がる感じ…

「色覚異常」のある方のおよそ98%が、緑が強調されて見えている事がわかっています。周りの見え方はどうなっているのでしょうか…?

紅葉の写真、鮮やかな赤ですが、眼鏡をかけて見ると葉が茶色く見えます。キレイな紅葉が茶色い枯葉が落ちているように見えます、と石倉さん。

「色覚異常」は生まれながらの遺伝によるものです。日本眼科学会によると、日本人男性の5%、20人に1人が該当するという事がわかっています。

女性はおよそ0.2%。450〜500人に1人が該当すると言われています。日本全体では、およそ300万人。私たちも気付かないだけで、日常でその人たちと接しているかも知れません。

周りの人だけでなく、自分でも気付きにくいという特徴がある「色覚異常」。大人になってから初めて自分の色覚異常を知り、夢を諦めざるを得なくなったというケースも。

今は「色覚異常」があることで、就職が制限されるものはほとんどありません。しかし、消防官や警察官、鉄道やパイロットの運転士など、色覚制限を設けている職種があります。

制限がないというだけで、一部の職種では色を見分ける作業で支障が出る場合があります。広告や印刷業、映像関係やデザイナーなど、それ以外にも、美容師やアパレル業、救急救命士や看護師などにも影響が出る事が予想されます。

以前は、小学校4年生で「色覚検査」が行われていました。しかし、いじめや差別を引き起こしかねないとして、文部科学省が2003年に一律検査を廃止しました。

今は自分で検査を受けない限り、大人になるまで異常に気付かないという事が増えてしまっている、と。

緑色が強く見える世界から、赤が見えるように近づける「補正レンズ」があります。

「色覚補正レンズ」はおよそ2万人の人たちが使用していますが、ほとんど知られていません。

補正レンズを使った男性は、レンズをかけてプラスに働く方がもちろん大きい。紅葉を見ても以前は全くきれいだと思わなかったが、レンズをかけることによって世界が変わった、と。

文部科学省は、昨年、小学校での健康診断で「色覚検査」を復活させるという通知を出しました。今後、小学校で検査が再開されていく見通しとなりました。

・NHKラジオ「関西ラジオワイド」ホームページ