2013年4月15日 衆議院 予算委員会 第4分科会 第183回 第2号会議録

笠浩史氏(民主党)の「学校現場での色覚検査」についての質問と答弁

主 査 萩生田光一氏(予算委員会 第四分科会 主査)
質 問 笠  浩史氏(民主党)
答 弁 下村 博文氏(文部科学大臣)
参考人 久保 公人氏(文部科学省 スポーツ・青少年局長)

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○笠分科員

 ありがとうございます。
 ちょっと私も、今回いろいろなことを調べておりますと、これは全て先天性なんですよね、ほとんどのケースが。それで、色覚異常の人は、日本人の場合、男性で約五%、二十人に一人、女性で〇・二%、五百人に一人いるということで、今、例えば四十人学級としたら、クラスに一人ぐらいのひょっと したら色覚にこういう異常を持っているお子さんがおられる。ただ、日常生活に何ら支障もありませんし、そのことは、ある意味ではお子さんたちもしっかりと自分自身の個性として認識をして、そういったことを知らずに育つということではなくて、知った上でしっかり向き合っていくことが大事なんだというふうに思っております。

 それと同時に、日常生活に支障がないだけに、本人だけじゃなくて、保護者の方もなかなか気づかないというケースが非常に多いわけですね。日本眼科医会の調査が平成二十二年、二十三年度に行われた資料がございますけれども、やはり、五〇%、半分ぐらいの人が高校段階ぐらいで知ら なかったという、要するに、保護者、本人が、異常があるということを全く知らなかったという方々がおられるということでございますので、そういっ たところはぜひとも何らかの形で、今大臣から前向きな答弁をいただきましたので、もちろんこれは同意が必要ですし、プライバシーをしっかりと守 っていくということを大前提とした上で、取り組みをいただきたいと思います。

 そして、もう一つ、ちょっとこれは局長の方にお伺いをしたいんですけれども、局長通知の中で「教職員は、色覚異常について正確な知識を持ち、常に色覚異常を有する児童生徒 がいることを意識して、色による識別に頼った表示方法をしないなど、学習指導、生徒指導、進路指導等において、色覚異常について配慮を行うとともに、適切な指導を行う必要がある」ということがございますので、かなり学校現場における色についてのバリ アフリーというものは進んできております。

 しかし、改めて文科省としても、それをしっかりと、そういった子供たちがきちんとした学びができる環境づくりという意味からも、さらにこのバリアフリーを進め、あとはやはり教職員への啓発ということも大事だと思いますので、その点をやはり事務的にも、ぜひ都道府県教育委員会を通じて、何らかの機会に徹底をしていただければと思いますけれども、いかがでございましょうか。

○久保政府参考人

 色覚異常に関しましては、児童生徒及び保護者が自発的に気づかない場合もある、おっしゃるとおりだと思います。学校におきます色覚検査に関する取り組み等につきまして、児童生徒及び保護者、さらには教職員に周知することは重要であると考えております。 文科省といたしましては、今後さまざまな会議あるいは研修会等いろいろな機会を捉えまして、あるいは機会を捉えた通知も含めまして、いろいろな情報が児童生徒、保護者、それから教職員に周知できるように対応していくべく努力させていただきたいと思います。

○笠分科員

 きょうは、大臣と局長の方からも今後について答弁をいただきましたので、ひとつ対応の方、よろしくお願いをいたしたいと思います。